DVと無戸籍
2022年12月27日弁護士ブログ
現在の夫からDVを受け、保護され別居となった。 離婚を求めたが応じてもらえなかった。 その間、支えになってくれる人がおり、その方との子供を妊 娠した。 夫とは無事離婚できたが、夫が怖く、不貞行為だと追及され ることが怖く、出生届を提出できない。 数は少ないものの、時々このような相談が持ちかけられます。 先日ニュースでも取り上げられましたが、子どもの出生届が 提出されず“無戸籍”のまま生活するケースが相次ぎ問題とな っており、問題の解決に向け、今月、「嫡出推定」という妊 娠や出産の時期によって父親を推定する民法上のルールが約 120年ぶりに見直されると報道がありました。 改正法は2024年夏ころまでに施行予定ですが、しかし、再婚 が前提になるなど、今回の改正では救済されない例もあるよ うで、問題の解決には至っていません。 私が対応したケースでは、元夫との子供と推定されたものの、 妊娠したと推定される時期に元夫とは別居状態にあったこと、 元夫との子を妊娠する可能性がゼロであったことを裁判所に 丁寧に説明することで、実の父との子であるとして、認知調 停を認めてもらったケースがあります。 その場合、調停後に出生届を提出することで、元夫の戸籍に 入らずに、実の父の戸籍に入り、無戸籍状態を回避できまし た。 元夫の戸籍を経由しないため、出産の事実を知られることも ありませんでした。 今後、法改正により対応できる部分は良いですが、「離婚後 300日以内に生まれた子であっても、母親が再婚した場合は、 例外的に“再婚後の夫の子”とみなす」とされ、再婚していな い場合の問題は残る可能性があります。 私が対応した上記ケースは再婚していないケースであり、法 改正の及ばない部分でも、弁護士に相談することで救済に至 る可能性はあります。 そのため、できれば妊娠がわかった早い段階で一度ご相談に お越しいただければ幸いです。 当事務所香川・高松オフィスでは、離婚問題、DV、認知の問 題に関し、多くの案件を取り扱っております。 また、当事務所香川・高松オフィスでは、初回相談は無料で 実施しておりますので、お気軽にご相談いただければ幸いで す。 離婚、DV、認知のことで悩まれたら、弁護士法人山本・坪井 綜合法律事務所へまずはお電話ください。 弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所香川・高松オフィス 代表弁護士 山本弘喜